感染症とは、人の間で感染し、さまざまな経路で別の人や動物種に感染して大流行する病気である。感染症は世界中の経済と医療に大きな負担を与えている。感染症の評価は通常、感染の可能性のある集団をスクリーニングすることによって行われる。この評価結果は、患者の重症度判定や保菌者の活動監視に利用できるほか、ワクチン接種や病気の治療効果の評価にも利用でき、医療資源の浪費を大幅に減らすことができる。
臨床的意義
HIV-1とHIV-2という2種類のHIVが後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因であることが確認された。HIVはレトロウイルスの一種で、主に性交渉、血液や血液製剤への暴露、母子感染によって感染する。HIVに対する抗体は、エイズ患者でも無症状のHIV感染者でも検出される。エイズは世界中に広く蔓延している感染症であり、人体に極めて有害である。2012年には世界中で約3,500万人がHIVに感染しており、その内訳は男性1,700万人、女性1,600万人であった。そのうちの約300万人が15歳未満である。
梅毒は、トレポネーマ・パリダム(TP)の感染によって引き起こされる慢性かつ全身性の性感染症である。梅毒は主に性行為、母子感染、血液への暴露によって感染する。梅毒は人体に非常に有害であり、基本的に人間のあらゆる組織や臓器にダメージを与える。妊娠中の梅毒は、早産、流産、死亡、先天梅毒を引き起こすこともある。
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