リアルタイムPCRシステムによる上気道検体(鼻咽頭および口腔咽頭抽出液)中の2019年ウイルスRNAの定性的検出
(鼻咽頭抽出物および口腔咽頭抽出物)をリアルタイムPCRシステムにより定性的に検出した。2019年ウイルス感染症の診断の一助と考えられる。
2.リアルタイムRT-PCRの原理
リアルタイム検出の原理は、蛍光5'ヌクレアーゼアッセイに基づいている。PCR反応中、DNAポリメラーゼ
はプローブを5'末端で切断し、プローブが標的DNAにハイブリダイズしたときのみ、レポーター色素をクエンチャー色素から分離する。
この切断により、切断されたレポーター色素から蛍光シグナルが発生し、PCR検出システムによりリアルタイムでモニターされる。蛍光シグナルの増加が最初に検出されるPCRサイクル(Ct)は、特定のPCR産物の量に比例する。蛍光強度をリアルタイムでモニターすることにより、増幅後に反応チューブを再度開けることなく、蓄積産物を検出することができる。
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