RTS-8 plusは、特許取得済みのReverse-Spin®(リバース・スピン)技術を採用したパーソナル・バイオリアクターです。この技術は、非侵襲的な機械駆動による低エネルギー消費の革新的な撹拌方法で、シングルユースのファルコン・バイオリアクターのチューブが軸の周りを回転し、回転方向を変えることで細胞懸濁液が混合され、好気性培養のための高効率な混合と酸素供給が行われます。また、近赤外、蛍光、ルミネセンス測定システムと組み合わせることで、細胞の成長速度、pH、O2を非侵襲的にリアルタイムで記録することができます。pHとO2については、チューブ内に革新的なシングルユースのセンサースポットを使用しています。
酸素供給は、好気性生物の培養における主要な問題の一つであり、特に酸素が制限された条件下では、溶存酸素を実際にモニタリングする適切な方法がなく、通常は十分な酸素供給が想定されていました。革新的な非侵襲的酸素センサーをファルコンチューブに組み込むことで、オンラインでの酸素モニタリングが可能になり、代謝活動に関する新たな知見が得られるようになりました。酵母やバクテリアなどの細胞を培養する際には、pHが大きな問題となります。バイオプロセスの開発においては、センサーに制限のある培養容器が広く使われています。しかし、pHをリアルタイムにモニタリングする適切な方法がないため、データ密度が低く、培養に支障をきたす煩雑なアットラインサンプリングが行われていました。非侵襲的にリアルタイムでpHを測定することで、代謝活動や代謝経路の変化について新たな知見を得ることができます。
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