末梢動脈疾患(PAD)で狭く細くなった血管を、カテーテル治療で拡げて血流を改善させる際に使用するステントに求められる内腔確保のための要素について解説致します。
内腔支持構造はステントセルサイズの均一な配置によってもたらされます。さらに小さなセルサイズはステント内へのプラークの突出(プロトリュージョン)を抑制することが期待されます。
より良好な軸方向への安定性は、血管内への留置の際にステント伸展のリスク減少に寄与し、留置精度を高め、意図する拡張力と内腔保持をサポートします。
動脈硬化やプラークにより血管が狭くなる末梢動脈疾患(PAD)に対するステント治療においては、一般的に高いRRF(外部からの力に抵抗する力)と適切なCOF(慢性的に外周へ拡がる力)は内腔保持に寄与します。
スマートステントが採用するデザインテクノロジー
36 本のストラット
円周に36本のストラット構造を有し、均一な拡張と十分な内腔保持を提供します。
Peak-to-Valleyデザイン
ストラットの毛羽立ちを防止し、スムースな内腔を実現します。
フレア―ドエッジ
両端にフレアを保持することでステント展開後の素早い血管壁への圧着を実現し、かつ他デバイス挿入の妨げになるリスクを低減します。
6つのブリッジ
特有の交互配列により軸方向に対する高い安定性を発揮し、360度均一な内腔保持を実現します。
マイクロメッシュデザイン
きめ細かなセルがプラークの突出を抑制すると共に、屈曲部位に対しても血管壁に沿って密着し、十分な内腔保持を提供します。