トキソカリ症は、犬回虫(Toxocara canis)および猫回虫(Toxocara cati)の幼虫期によって引き起こされるヒト組織蠕虫症です。
ヒトの腸内で感染卵から孵化した寄生虫の幼虫は、腸壁を貫通し、血液やリンパ系を介して肝臓、肺、中枢神経系、眼、筋肉などの臓器系に移動します。幼虫の移動は、幼虫移動症候群、眼トキソカリ症、神経トキソカリ症などいくつかの臨床病態を引き起こす。
診断は、アナムネシス、臨床症状、臨床検査結果というデータセットの評価に基づいて行われる。
幼虫の不完全なライフサイクルと非特異的な症状を考慮すると、排泄分泌抗原(ES)に対する特異的抗体の存在は、ヒトにおける本疾患の信頼できる指標となるのです。
方法
この検査は、ELISA(Enzyme Linked ImmunoSorbent Assay)の原理に基づいており、検査試料中に存在する抗体と固相に結合した固定化抗原との間の反応を利用しています。免疫グロブリンは希釈したヒト血清とインキュベートすることで抗原と結合します。使い捨ての装置には、Chorus社製の装置に適用して検査を行うための試薬がすべて含まれています。結果はINDEX(サンプルのOD値とカットオフのOD値の比)で表されます。
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