多波長励起‐蛍光マトリックス測定を用いた水中のCDOM(Chromophoric Dissolved Organic Matter)評価に。
特長
CCD検出による高速スキャニング
内部吸収効果補正機能
高次光補正
多変量解析ソフトウェアPARAFACに対応
CDOMについて
Aqualogで測定するCDOMとは何か
蛍光性溶存有機物質(Chromophoric Dissolved Organic Matter, CDOM)とは、溶存性有機物質のうち、蛍光性をもつものを指します。
CDOMにはフミン酸やフルボ酸、タンパク質や芳香族アミノ酸といった動植物の腐食物質(天然由来)、農薬や下水といった人工由来物質があります。腐食物質の化学構成や構造は、その出発物質や生成機構を反映します。このことから、CDOMは流域環境や水環境に密接に関係している物質であるといえます。
CDOMで何がわかるか
前に述べたとおり、CDOMは存在する環境によって異なる多様性を持っています。そのため、CDOMの蛍光ピークの数や波長位置、相対蛍光強度から、構成有機物や構造特性の違いを知ることが出来ます。
CDOMの調べ方
通常、水中にどのようなCDOMが含まれているかはわかりません。そのため、CDOMを調べるためには、ある範囲の励起波長と発光波長内におけるすべての発光状態を調べる必要があります。それが多波長励起-蛍光マトリックス(Excitation-Emission Matrix, EEM)です。
このマトリックスの中には、サンプル中のCDOMの情報がすべて含まれています。このEEMから多変量解析ソフトを使って、含まれる可能性のある成分に分解していくことでCDOMを調べます。
どういった場面で使われるか
水処理プラント:飲料水や上下水の水質調査
大学研究機関:地球物理学、環境工学、海洋学、陸水学、土壌科学など
公的研究機関:環境関連の水モニタリングや水分析