本キットは、結核に関連する徴候・症状およびX線検査の結果を有する結核菌感染疑い患者、その他結核菌感染の診断または鑑別診断が必要な者の喀痰検体中の結核菌核酸をin vitroで定性検出するために使用される。
結核菌(Mycobacterium culosis)は結核菌(Tubercle bacillus)と呼ばれ、酸菌染色が陽性の偏性好気性菌の一種である。この菌はアマスチゴートであり、菌鞘とマイクロカプセルを持つが、胞子は形成しない。菌壁はグラム陽性菌のテイコ酸でもグラム陰性菌のリポ多糖でもない。ヒトに病原性を示す結核菌は、一般にヒト、ウシ、アフリカ産と考えられている。その病原性は、組織細胞内での細菌の増殖によって引き起こされる炎症、細菌成分や代謝産物の毒性、細菌成分に対する免疫の損傷に関係していると考えられる。病原性物質は莢膜、脂質、タンパク質と関連している。結核菌は呼吸器、消化器、皮膚傷害を通して感受性のある生物に侵入し、様々な組織や臓器に結核を引き起こす。通常小児に発症し、微熱、寝汗、少量の喀血などの症状を呈する。
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