diarella Q-Feverは、臨床検体およびマダニから抽出したCoxiella burnetii DNAを検出するためのリアルタイムPCRアッセイである。
2 病原体情報
病原体Coxiella burnetii(Q熱)は人獣共通感染症のグラム陰性菌で、リケッチア科に属する。急性リケッチア症であるQ熱の原因菌である。
ヒトが1つの細菌に感染する可能性があることから、世界で最も感染力の強い感染症ともいえる。ニュージーランドを除く熱帯諸国を含む世界中で見られる。ヨーロッパではアメリカのように肺炎ではなく肝炎として現れる。
最も一般的な症状はインフルエンザ様症状である。発熱は約7~14日間続く。この疾患は非定型肺炎に進行することがあり、生命を脅かす急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を引き起こすことがある。時に、Q熱は肝炎を引き起こし、無症状の場合もあれば、倦怠感、発熱、肝腫大、右上腹部の痛みなどの症状を伴う場合もあります。
Q熱の慢性型は心臓の内膜の炎症と非常によく似ており、感染後数ヵ月から数十年で発症する。治療せずに放置すると致死的であるが、適切な治療を行えば死亡率は10%以下になる。
3 検査の原理
diarella Q-Fever real time PCR Kitには、臨床検体やマダニから抽出したCoxiella burnetii DNAを増幅・検出するための特異的プライマーと二重標識プローブが含まれている。核酸の存在は、増幅中のプローブの加水分解による蛍光の増加によって検出される。
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