免疫磁気還元法(IMR)による脳由来神経栄養因子(BDNF)の迅速定量用。
特徴
サンプル中のBDNFを簡単、迅速、正確に定量
磁性ナノ粒子
デキストラン層
うつ病、認知症、アルツハイマー病の研究および体外診断用
紹介
脳由来神経栄養因子(BDNF)は神経栄養タンパク質の一種で、神経細胞の生存、正常な機能、発達を促進し、認知や記憶の調節に重要な役割を果たしている。BDNFは以前からうつ病と関連していることが分かっており、うつ病患者はBDNFの発現が著しく低下していることが研究で分かっている。近年、BDNFは認知症とも関連していることがわかってきた。これまでの研究で、末梢系における高レベルのBDNF発現が、アルツハイマー病から高齢者を守ることが示されている。したがって、BDNFの低発現はアルツハイマー病の前兆であると考えられている。このようにBDNFの発現量が低下するのは、認知症患者の神経細胞がダメージを受け始めると、脳全体の環境が悪化し始め、BDNFを分泌する神経やグリア細胞、内皮細胞もダメージを受けるため、分泌量が低下するためと考えられる。このことは、BDNFが健常成人のうつ病、認知症、アルツハイマー病の新規予測因子であり、認知症リスクと予後のバイオマーカーであることを示唆している1,2,3。
検査の原理
「MagQu」BDNF IMR試薬は、免疫磁気還元法(IMR)によりBDNFを迅速に定量するために開発されました。直径約50nmのFe3O4磁性粒子表面に抗体を結合させます。
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