パルバルブミンは細胞質に存在する低分子量のCa2+結合タンパク質である。EFハンド "と呼ばれるCa2+結合モチーフを持つ非常に大きなタンパク質ファミリーのプロトタイプである。この命名法は、5番目と6番目のαヘリックスであるEヘリックスとFヘリックスが、1個のCa2+を配位するアミノ酸を含むV字型を形成しているパルバルブミンの構造に由来する。この構造に近いものが、他の多くのCa2+結合タンパク質にもあることがわかった。パルバルブミンは、そのレベルが最も高い速筋収縮筋、および脳といくつかの内分泌組織で発現している。脳では、特に小脳分子層のプルキンエ細胞と介在ニューロンに集中しているが、大脳皮質の多くのGABA作動性介在ニューロンにも見られる。これらのGABA作動性介在ニューロンは、ほとんどの場合、3つのCa2+結合タンパク質、すなわちパルバルブミン、カルレチニン、カルビンジンのうちの1つしか発現していない。その結果、これらの重要な抑制性介在ニューロンは、これら3つのタンパク質の含量に基づいて同定され、亜分類される。このようにして定義された各タイプのニューロンは、それぞれ特有の電気生理学的、機能的特性を持つ。例えば、カルビンディン陽性介在ニューロンは、パルバルブミン発現介在ニューロンのように高速スパイキングはしない。
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