製剤の課題解決、薬剤の開発促進に貢献する高速ラマンイメージングシステム
RA802 製薬用分析装置は、製薬分析専用の高速ラマンシステムです。レニショーの独自技術である LiveTrack™ と StreamLine™ を駆使して、サンプル表面の包括的なケミカルイメージをわずか 5 分で生成します。
製剤について理解し、そして薬剤の開発促進と根本的な原因の分析へと活用できます。
特徴
RA802 製薬用分析装置では、従来の方法よりも最大で 150 倍速くケミカルイメージの生成が可能です。この高速イメージングにおいてもフォーカスが維持されるため、錠剤イメージのクオリティは確保されます。
化学成分は、ラマンイメージ上で色分けされ、粒子分布情報をもとに評価されます。このような作業を通して、サンプル全体に各成分がどのように分布しているかを把握したり、バッチ間や製剤間での実際の性能を合理的に理解したりできます。
詳細については、RA802 プロダクトノートをダウンロードしてご覧ください。
LiveTrack フォーカストラッキングテクノロジーにより、サンプルへのフォーカスが自動で維持されるため、サンプルの全域にわたって高品質なケミカルイメージを取得できます。空間分解能は 1µm/ピクセルで、サンプルの局所的な不均一性も把握できます。
StreamLine 高速イメージングテクノロジーにより最高 1,500 スペクトル/秒でのイメージングが可能です。サンプルにダメージを与えずに、これまでにない速さで分析ができます。錠剤全体のマッピングが、低い解像度なら 5 分で、最高解像度なら 2 時間で完了できます。
バッチマッピングの自動化により、複数のサンプル分プログラミングして順次実行していく手間が省けます。測定したいサンプル合わせた特製の錠剤ホルダを、レニショーから提供可能です。このホルダによって、システムの分析中にサンプルがしっかりと保持されます。
ラマンマッピングは、錠剤など、複雑に混ざり合った材料のケミカルイメージを高解像度 (ピクセルあたり 1µm2) で生成できる高解像度の技術です。ケミカルイメージにより、化学成分の違いだけでなく、偽造品を特定する上で重要な製剤の微細な構造の違いも調べられます。
本ホワイトペーパーでは、ラマンイメージングを用いた既存医薬品のリバースエンジニアリングに着目します。製剤のミクロな構造を明らかにするために、サンプルの表面全体から多数のラマンスペクトルを収集しました。各ピクセルには、そのサンプルポイントの化学的情報がすべて含まれています。