Shim-pack MAqC-ODS I 逆相カラムは、金属を含むシリカゲルにオクタデシルシリル基を付加して充填しています。ODSの疎水性特性に加え、金属含有により陽イオン交換効果も得られます。これにより、塩基性化合物の保持力を高めることができる。そのため、従来イオンペア試薬を使用する必要があった分析において、緩衝液のみを移動相とすることができ、グラジエント溶出が可能となる。これらの特性は、塩基性化合物を多く含む水溶性ビタミンや医薬品の分析に特に有効である。
水溶性ビタミンの一斉分析例
水溶性ビタミンは極性の高い塩基性成分を多く含み、逆相モードでは保持が弱いことが知られています。そのため、Shim-pack VP-ODSなどの一般的なODSカラムでは、イオンペア試薬を移動相に添加して分析します。しかし、イオンペア試薬を使用するとグラジエント溶出が難しくなり、溶出時間の長い成分のピーク幅が広がり、感度の向上が難しくなります。また、移動相の調製やカラムのコンディショニングに要する手間も課題となっている。
水溶性ビタミンの一斉分析例
しかし、Shim-pack MAqC-ODS Iはグラジエント溶出を利用できるため、溶出速度が遅い成分でもシャープなピークが得られ、分析時間を短縮することが可能です。
例えば、一般的なODSカラムで最終ピークとして溶出するリボフラビンは、Shim-pack MAqC-ODS Iでは約2.3倍の高感度で検出されます。
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