質量分析計 OAD-TOF

食品産業用Q-TOF卓上

OAD-TOFシステムは、島津独自のフラグメンテーション技術であるOAD(Oxygen Attachment Dissociation)を実現したQ-TOF LCMSです。脂質をはじめとする有機化合物の炭素-炭素二重結合の位置を分析することができます。世界トップクラスの高質量精度と高速極性切替を誇るLCMS-9050との組み合わせにより、革新的なアプリケーションの創出を可能にします。 特長 革新的なフラグメンテーション技術 OAD-TOFシステムは、島津独自のラジカル反応を利用した革新的なフラグメンテーションであるOAD（Oxygen Attachment Dissociation）分析が可能なOAD RADICAL SOURCE Iを搭載しています。アルゴンや窒素などの不活性ガスとの衝突によってイオンを解離させる従来の衝突誘起解離（CID）では得られないフラグメントイオンを測定することができます。照射された酸素ラジカルは炭素間の二重結合を特異的に酸化・解離するため、脂質などの有機化合物の構造推定に有用である。電子や陰イオンによるラジカル反応ではフラグメンテーションが困難であった一価イオンや負イオンにも適用でき、全く新しい構造情報が得られる。 OAD（酸素付着解離）とは CIDは弱い化学結合を優先的に解離する。脂質の場合、CIDによって脂質の基本構造や極性基、側鎖の炭素組成（炭素数や二重結合）を知ることができる。一方、OADでは、酸素ラジカルが炭素間の二重結合に特異的に反応し、解離を引き起こす。二重結合に特異的なフラグメントイオンを測定することで