MLH1遺伝子がコードするタンパク質はDNAミスマッチ修復に関与している。MLH1プロモーターのメチル化は、大腸癌や子宮内膜癌を含む散発性のマイクロサテライト不安定性腫瘍によく見られ、MLH1タンパク質の発現の消失と関連している。リンチ症候群では、MLH1遺伝子プロモーターのメチル化はほとんど認められない。したがって、MLH1遺伝子のメチル化解析は、高度に不安定なマイクロサテライト腫瘍において、散発性大腸癌と遺伝性大腸癌および子宮内膜癌の鑑別に用いることができる。子宮内膜癌では、MLH1遺伝子のメチル化は非常に攻撃的であり、積極的な治療が必要である。
検出意義
1.MLH1高メチル化の存在は散発がんと一致する。
2.dMMRを有する子宮内膜癌では、MLH1ハイパーメチル化はsuspected-LSよりも予後不良なサブグループであった。
3.MLH1がメチル化された子宮内膜癌患者とリンチ様癌患者では、ペムブロリズマブはORRが悪く、OSとPFSが短かった。
該当者
対象者大腸癌および子宮内膜癌患者。
特徴と利点
1.高感度: 遺伝子メチル化状態を1%まで検出可能。
2.使いやすさ: PAP-ARMS®技術に基づき、ワンステップで90分の検出が可能。
3.優れた汎用性: 最も一般的なqPCR装置で検証され、安定した結果が得られている。
検出プロセス
1.核酸抽出
2.修飾
4.増幅
5.データ解析
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