ファーマコゲノミクスとは、薬物の有効性と安全性を向上させることを目的として、遺伝的変異と薬物応答との関係を研究する学問分野である。薬物の吸収、分布、代謝、排泄における個人差に影響を与える遺伝的特徴や、患者ごとの遺伝的変異に起因する薬物に対する反応の違いを調べる。そうすることで、新薬の開発、合理的な薬剤使用の指導、薬剤の有効性の向上、副作用の低減、薬剤開発の全体的なコストの低減、そして最終的には疾患治療の質を向上させるための基盤を提供する。
薬物代謝酵素や薬物標的遺伝子型の違いは、薬物の生体内濃度や薬物に対する標的組織の感受性に影響を及ぼし、その結果、薬物反応性(治療反応や副作用を含む)に個人差が生じる可能性がある。
本検査キットは、24の薬理ゲノム関連遺伝子の40のSNP遺伝子座を検出することで、特定の遺伝子型を持つ患者に対して、適切な薬剤や用量の選択、個別化薬物療法の実現、薬物療法の有効性・安全性の向上、重篤な副作用の発生防止などを導くことができる。
検出意義
1.特定の患者に合わせた適切な薬剤・用量の選択を臨床現場に導き、個別化薬物療法を実現する。
2.薬物療法の有効性と安全性を高め、重篤な副作用の発生を予防する。
対象者
1.循環器系薬剤、抗精神病薬、消化器系薬剤など、長期または生涯にわたる薬物療法を必要とする患者。
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