TFA やギ酸などのイオン対試薬を使用した逆相クロマトグラフィーは、たった一つののアミノ酸の配列が異なるような複雑なペプチド混合物(タンパク質のトリプシン消化物や長い合成ペプチド配列など)について、高度な分離を実現できます。一般に、ペプチドの疎水性によって、それらの溶出順序が決まります(疎水性が最も低いペプチドが最初に溶出)。
基材の種類(シリカまたはハイブリッドシリカ)、ポアサイズ(130 Åまたは300 Å)、リガンド密度、分離条件(グラジエント時間、カラム温度、流量など)といった要因すべてが、アプリケーションの要件に適合する分離の実現に重要な役割を果たします。
他のバイオセパレーションと同様、UPLC/UHPLC カラム製品では、より小さな粒子径を使うことで、この厳しいアプリケーションに対して、HPLC ベースのカラムと比較して優れた成分分離能と分析時間短縮を実現します。
ACQUITY UPLC ペプチドカラム
ACQUITY UPLC Peptide BEH C18(130 Å または 300 Å)カラムでは、プロテオミクスからペプチドマッピングまでのアプリケーションにおいて、幅広い 使用 pH 範囲と優れた温度安定性が得られます。表面に弱い正電荷を帯びた ACQUITY UPLC CSH C18 130 Å Peptide カラムは、標準的な TFA 含有溶離液またはギ酸などの低イオン強度の移動相も使えるため、シャープなピークが得られる逆相移動相と MS シグナルの低下を最小限に抑える移動相との間の妥協がなくなります。
100% シリカベースの粒子を充塡したPeptide HSS T3 は、ハイブリッドベースのペプチド分離カラムである Waters BEH や CSH よりも保持力が高いため、低分子の極ペプチドの分離に最適です。XSelect Peptide HSS T3 の 2.5 μm XP 粒子または 5 μm のカラムは、UHPLC ベースまたは HPLC ベースのアプリケーションにも使用できます。
XSelect Peptide CSH カラム
表面チャージハイブリッド(CSH)パーティクルベースのペプチドカラムは、0.1% ギ酸または 0.1% TFA 含有溶離液を用いて高いピークキャパシティを維持しつつ優れたペプチドローディングキャパシティを実現します。10,000 Da 未満の化合物に最適で、BEH C18(130 Å)充塡剤とは異なる分離選択性が得られます。アプリケーションニーズを満たす拡張性のある精製用(XP)カラム(1.7 、2.5、3.5 μm)および分取用カラム(5 μm)です。検証済みメソッドでカラム間の一貫性を確認するために、0.1% ギ酸含有溶離液を用いたシトクロム C トリプシン消化物による特別な QC 検査を行っています。
ナノフローおよびマイクロフロー LC-MS によるペプチド分離
ペプチド同定用のマイクロフロー LC-MS は、150 μm iKey セパレーションデバイスのプラグ・アンド・プレイ設計とフィッティングなしの流路接続によって大幅に簡素化されました。iKey によって、内径 2.1 mm の UPLC と比べて、感度が最大 40 倍まで向上します。
Symmetry の逆相のシリカベースの粒子は、超高純度有機試薬を使用して合成され、シラノール活性が非常に低く高純度な材質です。結合相の高い表面被覆率と組み合わせることで、優れたペプチド分離と回収率が可能になります。
バッチ間およびカラム間の一貫性を実現する優れた製造管理
低分子ペプチドおよび高分子ペプチド分析に対応する 100 Å および 300 Å の 2 種類のポアサイズ
SymmetryShield カラムケミストリーによる Symmetry カラム製品に対する補完的な選択性
SymmetryPrep カラムにより、分解能を維持しつつ直接スケールアップ可能